兵庫県 A大学様
【受験の背景】
情報教育に力を入れることによる差別化戦略が必要
A大学は、ICT関連業界の成長・拡大を受けて、数年前に情報系の学科を新設したばかりである。
学科設立当初、授業のカリキュラムとしては資格取得などの実績の獲得を目指すものにしていた。
しかし、カリキュラムを絞ると、その分就職先にも制限が出てしまうため、専門学校と同質のものになってしまいがちだった。しかも専門学校のように、就職に関する十分なノウハウの蓄積があるわけでも無く、競争力の面で一歩遅れをとり、就職率が伸び悩んでいた。
A大学としては、新設学科であるからこそ、時代の流れに対応した新しい情報教育に力を注ぎ、他との差別化を図る必要があると考えていた 。
【選択の決め手 〜利用者の声〜】
企業に対し、実務能力をアピールできる学生を育成するために
A大学 情報系学科 T氏
Rastiを導入しようと考えたのは、実践的な情報教育によって、他の大学や専門学校との差別化を測りたかったからです。
新設学科ですから、我々自身手探りの部分はあります。ただ、新設学科だからこそ、他との差別化は必要不可欠なものだと考えています。これまでの実績も企業とのコネクションもまだまだ十分とはいえません。現在は『シスアド』や『P検』、『MOUS(MOS)』などの資格取得をカリキュラムの中心にしていますが、これも先発の他校にくらべれば、圧倒的にノウハウが不足しています。
このような状況において、我々が強みにできるのは、『新しい情報教育』の確立だと考えました。実は、私は今の職につく以前に、数年間民間企業に勤めた経験があります。そのときに感じたのが、企業が学生に求める力と、学生が必要だと考える力の間に存在する『ずれ』です。現在、学生のほとんどはパソコンの使用経験があり、ICT機器への知識水準は高いものがあります。しかし、実社会においては、パソコンの使い方を知っているかどうか以上に、業務の中で、それらをいかに使い、効果的に活用できるかどうかという能力が求められていると感じました。
そのため、情報教育が果たすべき役割も、知識・操作の習得というレベルから、実際に活用できるレベルへと変化する必要があります。社会に出る前に、社会において実際にどんな力が要求されるのか学生に体験させ、それをベースにした情報教育を行うことで、企業に『アピールできる力』を学生に習得させたいと考えています。
私を含めた学科職員でモニター受験をさせていただいたのですが、出題される問題も、診断結果も新鮮で納得できるものでした。『実務能力の育成』の指標としてだけでなく、カリキュラムの作成の参考としても、非常に有益なものになるのではないかと感じています。
【Rasti導入の効果】
Rastiを絡めたカリキュラムで『実務能力』の習得を!
学科教員約10名がモニター受験をし、テストの信憑性を確認したうえで導入を決定。まず、大学在籍期間の前半を、基礎的な情報教育とRastiを絡めた総合的な『実務能力』習得に重きを置く時期とした。その上で、大学在籍期間後半には、それぞれの資格取得を目指したり、インターンシップなどを利用して実務経験を積む時期という風にカリキュラムを2つの時期に分けることにした。
こうすることで、まずは社会においてどのような力が必要なのか、学生に認識させ、『資格があるほうが就職で有利だから』という姿勢からではなく、『自分が目指す仕事に何が必要なのか』考える姿勢を習得させることができるのではないかとT氏は語る。
「自分の働く姿や、必要な力が想像できれば、それだけ明確に自分に必要なものが何か考えることができるはずです。自分で必要と考えたものならば、より意欲的に勉強に取り組むことにもなるでしょう」
【今後の展望】
特色ある情報教育で入学希望者の増加を!
後発校であるA大学が、『実務能力を習得できる情報教育』としてRastiによせる期待は大きい。学生の力を企業にアピールし、より多くの就職へとつながれば、より多くの学生の獲得にもつながっていくだろう。少子化の進む現代日本において、入学者を獲得し大学を存続させるためにも、新しい情報教育の成功は、非常に重要である。
今後も時代の流れを敏感に感じ取り、常に新しいものを取り入れることで、A大学にしかできない特色ある情報教育を目指すとT氏は語る。