eg(電気とガス)解答

『eg(電気とガス)』4月号の解答

2018年04月号の問題

 今回は、現状の研修内容の改善について、何を優先すべきか判断する問題です。ビジネスを行う上では、限られた時間で改善策を検討することが重要です。そのため、情報に優先順位をつけて、優先度の高い情報から集めていくことが大切です。優先順位が正しく設定されていないと、結果が出ないという状況に陥ります。
 研修内容の改善は、社員のスキル向上、顧客へのサービス向上、さらには企業の発展にもつながります。しっかりとポイントを押さえ、研修内容改善を成功に導きましょう。




最初に業務(研修内容)改善の手順を確認しましょう。


業務改善手順

研修に関連する様々な対象者、現場、現物の把握が必要である。それらの調査を通じて問題を掘り起こす。
 例)非効率な内容などがないか、ヒアリング

問題を整理、分類して改善方針を定める
 例)ムリ・ムダ・ムラがないか

改善の具体策を明確にする。例えば、5W2H(何のために誰がいつどこで何をどのようにどのくらいの予算で)などを基準とし、計画を立案する。
①廃止...ムダであり、廃止しても影響がない内容に対して実施
②標準化...ルールが明確になっていない内容に対して実施
③交換...①②が不可能な内容に対して実施

計画に基づいて改善策を実行する。研修そのものの改善もあれば、研修の事前・事後対応なども含まれる。





業務(研修内容)改善の手順を踏まえて、各選択肢を確認しましょう。


A. 研修に参加する中堅社員の上司に課題をヒアリングする

 この項目は「現状把握」にあたります。中堅社員の状況を把握している上司にヒアリングすることで現状の問題点が明確になり、今後の目標設定にもつながります。研修はあまり効果がないと感じている上司の意見は非常に重要です。よって、この項目は優先度が高いです。


B. 過去5回分の店長候補研修のプログラムの内容を確認する

 この項目は「現状把握」にあたります。Aの課題を解決するための研修内容になっているか、またDの職務に必要な資質やスキルを育成するための研修内容になっているか、それぞれを比較するためにプログラムの内容確認は必要です。よって、この項目は優先度が高いです。


C. 一般的な店長候補研修の委託コストの平均、相場を調査する

 委託コストの調査は、実際の改善計画を策定する段階で必要な情報となります。
 そのため他の選択肢よりも後に実施するべき内容です。よって、この項目は優先度が低いです。


D. 店長職で働いている社員に、職務に必要な資質やスキルをヒアリングする

 この項目は「現状把握」にあたります。職務に必要な資質やスキル習得は、店長候補研修のメインであるため、現店長職社員にヒアリングすることは必要不可欠です。ヒアリングによって店長の立場から見た優先すべき資質やスキルが明確になり、現状の研修内容と比較してムダである内容などが洗い出されます。
 よって、この項目は優先度が高いです。



よって、答えはCとなります。

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