eg(電気とガス)解答

『eg(電気とガス)』12月号の解答

みなさまこんにちは。
今月も『eg(電気とガス)』に掲載されたRasti問題の解説をご紹介します。
今月はデータの運用ルールを考える問題です。
さらにあなたの情報活用力をアップさせて、忙しい年末を乗り切ってください。
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議事録とは、会議の内容を記録した文書のことです。
いつ、どこで、誰と、どのような内容を話し合ったのか、会議で決定したことは何か、今後の展望はどうかといったことを分かりやすくまとめます。

通常、議事録は運用ルールに則って利用・保管されます(運用性の考慮)。保管された議事録は、必要に応じて確認されます(アクセス性の考慮)。

今回の問題で与えられている状況・条件(運用ルール)をまとめてみます。

1.シチュエーション
 ①参加者:広報部全員
 ②日時:毎週定例

2.ルール
 ①ファイル数:1回につき1ファイル
 ②ファイルの種類:テキストファイル
 ③保存先:共有ファイルサーバー
                 (「広報部」フォルダー下の「定例ミーティング」フォルダー)
 ④保存期間:最低3年

この運用ルールから、以下のことを検討してみましょう。

【検討事項1】同一フォルダー内に同一形式の同一名ファイルを保存することはできない
問題の会議の参加者は、広報部全員です(1①)。広報部の社員は人数に限りがあり、持ち回りで議事録を作成するにしても、1人が複数回議事録を作成することもあると予想されます(1①②)。また議題発案も同様に複数回にわたって同一人が行なう可能性があります(1①②より)。
また、保存する電子データは、すべてテキストファイルです(2②より)。

以上から、選択肢の「議事録の名称と議事録作成者の名前」、「議事録の名称と議事録作成者の名前」という2つの組み合わせは、同一ファイル名となる可能性があるため解答候補から外されます。

【検討事項2】保存期間が最低3年(2④より)
保存された議事録データは、3年は破棄されず保存しておかなければいけません。データを開くと、通常議事録作成年月日(通常はミーティング実施年月日がこれにあたる)が記載されており確認できます。しかし、データの運用性・アクセス性を考えると、データを開かずに3年の期限を経過しているかどうか確認できるのが望ましいといえます。

以上より、選択肢の「ミーティング実施回数」、「ミーティングの実施年月日」の2つを、を検討しましょう。今回ファイル名から作成年月日(実施年月日)を確認できるのは、「~実施回数」と「~の実施年月日」です。前者は、実施回数から計算しないといけません(1②)。後者はファイル名から作成年月日(実施年月日)を直ちに確認できます。したがって、ファイル名に記載するのであれば、「ミーティングの実施年月日」を記載することが望ましいといえます。

【検討事項3】議事録という情報の保存(データのアクセス性)
議事録は保存され、後日確認される場合があります。電子データで保存されている場合、データのアクセス性(探しているデータを早く簡単に見つけやすいこと)をよくする必要があります。
議事録は、「いつ」、「だれと」、「どこで」、「何を決定したのか」ということを中心に記録します。
「いつ」:今回選択肢を見ると、実施回数、実施年月日がこれにあたります。
「だれと」:というのは、1①から広報部の定例ミーティングという条件設定されているので、あまり重要でありません。
「どこで」:という情報も、今回は定例ミーティングであり、場所も不特定ということはないと思われるため情報として重要でない場合が多いです。
「何を決定したのか」:今回選択肢を見ると、ミーティングの中心的な議題がこれにあたります。

選択肢を見ると、実施回数、実施年月日、ミーティングの中心的な議題をキーワードにアクセスするのが適切だと考えられます。

選択肢を整理すると、下表のようになります。
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答えはB


いかがでしたか?
データを運用するとき、参考にしてくださいね。
次回のeg(電気とガス)』発売は来年の1月となります。
良いお年をお迎えください。


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